
こんな悩みを解決できる記事となっております。
本記事の内容
・公務員が中小企業診断士を取るメリット3つ
・公務員が中小企業診断士をめざす上での留意点2つ
・働きながら効率よく合格できる勉強法
本記事の執筆者
現役の中小企業診断士です。経営コンサルティング会社に勤めていた際に、地方自治体と共同で中小企業支援に参画した経験あり。公務員に求められる経営知識について知見を有しています。
この記事では、公務員の方が中小企業診断士を取るメリットや留意点を、ぼくの実体験をもとにお話ししていきます。結論から言うと、中小企業診断士は公務員の方にとてもおすすめの資格です。
最後まで読めば、中小企業診断士をめざす気持ちがグッとあがりますよ。それでは、前置きはこのあたりにしてはじめていきましょう!
※「中小企業診断士ってそもそもどんな資格なの?」という人は、以下記事から読んでいただくと、理解が深まりますよ。
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【社会人に大人気】中小企業診断士とはどんな資格?現役診断士が徹底解説!
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もくじ
公務員が中小企業診断士を取るメリット3つ
公務員の方が中小企業診断士資格を取得するメリットは次の3点です。
・中小企業を支援する部署で活躍できる
・転職や独立も可能になる
・公務員試験の経験を活かせる
それぞれ簡潔に解説していきますね。
メリット①:中小企業を支援する部署で活躍できる
中小企業診断士の資格を取ると、主に中小企業を支援する部署の業務に役立ちます。
なぜなら、中小企業診断士の勉強を通じて、企業経営に関する知識を広く習得できるからです。
例を挙げると、以下のような部門で活躍できるようになりますよ。
・産業政策課
・商工政策課
・中小企業振興課
自治体によって部署名は異なりますが、地方自治体には必ず上記のような部門がありますね。具体的には次のような業務を行います。
・経営幹部との打ち合わせに参加し、助言を行う
・外部の専門家(コンサルティング会社など)と協業する
・中小企業の課題と解決策を検討し、事業予算案を策定する
いずれも経営の知見が無いと務まらない業務です。コロナ禍以降、中小企業の経営支援や事業承継は我が国における超重要施策となってきており、公務員にも経営の知識が求められる時代になっています。

マメ知識
中小企業診断士のルーツは昭和27年(1952年)に始まった「中小企業診断員登録制度」。戦後の復興期に生まれた中小企業を支援する人材で、ほとんどは公務員や公的機関職員が担当していました。中小企業診断士はもともとは公務員の資格(肩書き)だったということですね。
メリット②:転職や独立も可能になる
中小企業診断士を取ると、転職や独立も可能になります。なぜなら「経営のスペシャリスト」としての信用力がアップするからです。転職先の候補は以下ですね。
・公的機関(商工会議所など)
・民間企業(経営企画部門など)
実際、ぼくの周りにも公務員から上記に転職した人が何人かいます。
「今の生活に不満はないが、何か新しいことにチャレンジしたい!」という人は、中小企業診断士はおすすめの資格ですよ。
メリット③:公務員試験の経験を活かせる
中小企業診断士の受験には、公務員試験の経験を活かせます。というのも公務員試験と内容が近い科目があるからですね。
具体的には、1次試験の「経済学・経済政策」「財務・会計」などの科目が該当します。

公務員が中小企業診断士をめざす上での留意点2つ
続いて、公務員が中小企業診断士をめざす上での留意点をお話しします。デメリットというほどではありませんが、以下2点は勉強する前に知っておいたほうが良いです。
・収入や昇進面のメリットは無い
・副業ができない
留意点①:収入や昇進面のメリットは無い
残念ながら、中小企業診断士に受かっても収入や昇進面のメリットはありません。なぜなら、公務員は民間企業のような「資格手当」が無いからです
資格手当
会社の業務に関連する資格の保有者がもらえる手当。中小企業診断士保持者は、月1~2万円が支給される会社も多い。
また、金融機関などでは中小企業診断士の資格を持っていると移動や昇進で優遇されたりしますが、公務員にはそれもありません。

公務員だと周りで勉強仲間が見つけづらいので、Twitterで探すのがおすすめ。朝活公務員のさのしぃさんなどをフォローしてみましょう!
留意点②:副業ができない
留意点の2つ目は副業ができないこと。
せっかく資格を取っても、お金をもらってコンサルティングの仕事をやることはできず、ちょっともったいない感じがします。
資格を活かしてコンサルティングをやってみたい!という人は、思い切って独立・開業するのもありです。
公務員よりもリスクが高い生き方ですが、得られるリターン(お金&経験)も何倍にもなりますよ!
中小企業診断士試験における公務員の合格率
中小企業診断士における公務員の合格率は以下です。(2020年度の実績)
1次試験
マークシート式の1次試験の合格率は26.6%。他の職業よりやや高めです。
2次試験
論述式の2次試験の合格率は15.2%。他の職業よりやや低めです。
公務員の方も十分に合格できる資格ですよ。中小企業診断士の難易度については以下の記事でくわしく解説しています。あわせてご覧ください!
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【初学者必見】中小企業診断士の難易度を完全解説【今が最も狙い目】
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公務員が中小企業診断士試験に合格するコツ2つ
公務員の方が中小企業診断士に受かるコツは以下2つです!
コツ①:基本的に独学で勉強する
コツ②:教材は通信講座を選ぶ
コツ①:基本的に独学で勉強する
公務員の方でしたら、予備校に通う必要はありません。
なぜなら、公務員は試験勉強の経験が豊富にあり、高いお金を払って予備校に行かなくてもちゃんと勉強できるからです。
実際、ぼくの周りで中小企業診断士に受かった公務員も、全員独学で突破しています。コツコツ努力できるあなたなら、独学で大丈夫です。
コツ②:教材は通信講座を選ぶ
独学で挑んでOKですが、教材は通信講座を選びましょう。
というのも、市販テキストだけで合格するのはかなりむずかしいからです。予備校に通う必要はありませんが、教えてくれる先生は必要なんです。

最近は市販テキスト並みの価格でしっかりと合格できる通信講座も増えています。以下記事をぜひ読んでください。10社以上の通信講座を試したぼくが、おすすめの3社を厳選して紹介しています。
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【2022年8月版】中小企業診断士のおすすめ通信講座3つを比較【現役の診断士が厳選】
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まとめ:公務員こそ中小企業診断士にチャレンジしてみよう!
記事のポイントをまとめます。
・公務員が中小企業診断士を取るメリットは大きい。中小企業の支援部門で貢献できるほか、転職や独立も可能となる。
・収入や昇進面のメリットが無い点には留意が必要。
・公務員の合格率は民間企業勤務者とそこまで変わらない。
・公務員なら独学で合格可能。ただし教材は通信講座がおすすめ。
冒頭でも紹介したとおり、中小企業が苦境に立たされている今、とくに地方自治体の職員は企業経営の知識を高く求められるようになっています。
地域社会への貢献、自己啓発の両面で、中小企業診断士は役立つ資格です。人生を変えてみたい人はぜひチャレンジしてみましょう!
中小企業診断士を本気でめざしたい人は以下記事をどうぞ。200時間で合格したぼくのノウハウをすべて詰めこんでいます!
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【独学】中小企業診断士に200時間で合格した勉強法を完全公開
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今回は以上です。